NEWS

新着情報

2023.12.28

INTERVIEW

【連載】採択企業にインタビュー AWL株式会社

PoC Ground Tokyoは、仮説検証や社会実装の検証にむけた実証実験の機会と場所を提供し、スタートアップの急成長を促すプログラムです。本ページでは実際にプログラムに参加したスタートアップ企業の声をご紹介します。

本事業にエントリーを検討されているスタートアップの方、スタートアップとの協業を行いたい方々のヒントになれば幸いです。

 

第2回目は、2021年度採択企業、北海道大学発ベンチャーで、画像認識のコア技術開発とエッジAIカメラソリューションを提供するAWL株式会社(以下、AWL)代表取締役社長兼CEO 北出さんにインタビューしました。  

本事業では、AWLの持つエッジAIの技術向上に向けた実証実験を大手ドラッグストアで行いました。AWLは実証実験で得たノウハウや実績を通じて現在は大手小売企業を始めとした様々な大企業との提携を実現しています。

 

 

1.なぜ本事業に参加しようと思ったか

当時、AWLでは1つのカメラが撮影した映像を分析する技術はありましたが、複数のカメラの映像を統合して分析する技術は確立できていませんでした。

 

この技術の難易度は非常に高く、研究開発を進めてはいましたが、サービスの提供もこれからというチャレンジングなプロジェクトであり、サービス提供のトライアルとしてPoCの段階に到達できているかどうかという状況でした。

 

その折に東京都スタートアップ社会実装促進事業の「PoC Ground Tokyo」の存在を知り、PoCを実施できる場と機会に挑戦できる最適な支援策だと思い、応募を決めました。 

 

2.本事業に参加してよかったことはなにか 

主に2点あると思います。 

 

1つ目は実証実験の実施にかかる費用を東京都が負担してくれること(上限あり)です。 

当時AWLは冒頭にもお伝えしたように、複数のカメラ映像を連携した分析の開発を進めていましたが、技術的な難易度が高く、グローバルにみても実績のない技術であり、企業にPoCを採用してもらうことが難しい状況でした。

本事業では実証実験の実施にかかる費用を東京都が負担してくれるということで、実証実験先の負担が軽減され、場所も提供していただけるため、チャレンジングな実証実験を実施する上で大きなギャップを埋めるのに適していました。 

 

2つ目は他の補助事業に比べ事務的負担が軽い点です。 

補助事業は当然ながら様々な事務処理が発生し、スタートアップでは体力が持たなくなります。

しかし、この事業では申請書類の負担が少ないことに加え、運営事務局にも協力頂けることで、よりスムーズかつライトに各事務処理が行えました。 

 

特に印象的だったのは、運営事務局の対応です。運営事務局がスタートアップのことを深く理解されており、スタートアップ目線での対応が徹底されていました。

例えば、実証実験以降の成長にも繋がるように実証実験計画をブラッシュアップする手助けをもらいました。また、実証実験の状況に合わせて、事業目標に対する的確なマイルストーンの設定や、マイルストーンに沿ったスケジュールの策定を共にしてもらえた点も参加して良かった点だったと思います。 

 

3.実証実験を経て、事業にどのような影響があったか  

AIシステムの開発は日本とベトナムで連携して行いました。コミュニケーションを含め、想定外のこともありましたが、これらを通じてノウハウを貯めることができ、技術の向上を図ることができました。今回の成果を創出できたことは非常に大きいと思います。 

 

プレスリリース※1も出ましたが、この事業での実績や技術の改善をもとに、現在行っている株式会社ローソン(以下、ローソン)さんとの実証実験の取り組みに繋がりました。 

 

このPoC Ground Tokyo事業に参画できたことや、これまでのサツドラホールディングス株式会社さんとの取り組み実績が評価され、ローソンさんとのPoC起用へと実を結ぶことができたほか、他の大企業との提携についても話が進んでいます。 

※1プレスリリース内容(ソニーセミコンダクタソリューションズ、ヘッドウォータース、AWLローソンで店舗DXに向けたエッジAI活用による実証実験を2023年3月~8月に実施~エッジAI技術を用いた棚分析や顧客行動分析がオペレーションの効率化を実現~|ニュースリリース|ソニーセミコンダクタソリューションズグループ (sony-semicon.com)) 

 

4.実証実験を振り返り、協業を成功させるためのポイントはなにか

大企業と協業するには仲間を作る、もしくは仲間になってもらうことが大事かなと思います。 

スタートアップができることは一部なので、自分たちの強みを把握し、そこにフォーカスし、足りないところを大企業に補ってもらう、そのためにも仲間になってもらうことが肝だと思っています。

スタートアップで全部をやろうとして広く薄くなってしまうと、本来の強みが発揮できなくなってしまいます。ローソンさんとの実証実験も同じで、複数のパートナーが仲間となり、”一緒に作る”という思いを共通化できたことがポイントだったと実感しています。

  

―北出さん、ありがとうございました! 

 AWLさんがこの実証実験を経て、どのように事業を拡大されたのかをお伺いし、とてもワクワクしました!また、本事業に参加を検討されている方や、実証実験に取り組んでいる方のヒントになったと思います!本日は、ありがとうございました。 

 

AWL株式会社について 

AWLは、最先端の映像解析技術、エッジAIカメラソリューション開発とコンサルティングに強みをもつスタートアップ企業です。小売現場をはじめとするお客様への豊富なAIの展開実績とノウハウを強みに現場DXをご支援しています。 

Webサイト:https://awl.co.jp/ 

株式会社ボーンレックス

株式会社ボーンレックス
Bornrex & Co., Ltd.

〒100-0005
東京都千代田区丸の内3丁目3−1 新東京ビル4階 (本社)

TEL: 050-5534-0663    
E-MAIL: poc-ground@bornrex.com
(対応時間 平日10:00~17:00)

※本事業は、株式会社ボーンレックスが運営しています。

  • Facebook